佐倉市のユーミーどうぶつ病院です

自宅で犬の耳掃除をしている方いらっしゃいますか?私が思うに、家で耳掃除をして耳の穴をきれいに保ててる方はとても少ない気がします。

1、家で定期的に洗浄剤を入れて耳掃除をしてる

2、綿棒をつかってしっかり耳掃除をしている

3、結構がんばって掃除をしているのにすぐ臭くなる

4、耳が人間のアトピーの皮膚のように、黒ずんで艶がなくなってきた。

5、そもそも耳の穴から毛がモサモサ生えている。

 

一つでも当てはまる方は、犬の耳が外耳炎になっている可能性があります。

どういうことかといいますと。

1、家で定期的に洗浄剤を入れて耳掃除をしてる

まず、洗浄剤というのは、耳あかを落とす為の薬品であって、耳の皮膚自体には有害な物質です。垢がある場合は仕方なく利用しますが、その後耳道粘膜を保護するよう薬を使います。健康な状態の耳に定期的にこの洗浄剤を使うということは、自分の皮膚を定期的にクレンザーで洗っているようなものです。そのようなことを繰り返すと、慢性的な炎症がおこります。耳の粘膜は、とても脆くてすぐ炎症が起こります。それが繰り返されると慢性化され、皮膚で言うケロイドのようになり、もとの皮膚には戻らなくなり、慢性外耳炎として終生の病院での管理が必要となります。場合によっては手術が必要となることもあります。

 

2、綿棒をつかってしっかり耳掃除をしている

まず、綿棒を使う方というのはとてもきれい好きなんだろうなと思います。ついつい奥まで綿棒を突っ込んでしまいます。犬も耳がかゆいものだから、綿棒で奥までグリグリしてあげるととても気持ちよがるでしょう。でもやってはだめです。そもそも、耳の奥まで綿棒が届く訳ではないですし、かえって耳の汚れを鼓膜の方まで押し込む結果となります。また綿棒の刺激によってかえって耳に炎症を起こすこととなります。結果として1と同じように、耳の奥の汚れはとれず、慢性的な外耳炎となるでしょう。そして慢性外耳炎となれば、終生病院での管理が必要となるはずです。

 

3、結構がんばって掃除をしているのにすぐ臭くなる

1と2と同じことなのですが、お掃除をしても耳の奥まできちんと耳あかがとれてるかどうか、皆さん確認してますか?してないですよね?結局、きれいになったことを確認していないので、残った耳垢がまた外耳炎を引き起こすのです。また、耳垢が存在せずきれいなのに、不必要な掃除によっても炎症を引き起こすのです。そして、慢性外耳炎になり、(以下略)

 

4、耳の皮膚が人間のアトピーの皮膚のように、黒ずんで艶がなくなってきた。腫れぼったいし。

もはや、慢性外耳炎、。病院へゴー

 

5、そもそも耳の穴から毛がモサモサ生えている。

最近ブームのトイプードルに多いですが、毛がモサモサ耳の穴を塞いでいると、耳の穴の環境が悪くなり外耳炎になるリスクが増えます。定期的な抜去が必要でしょう。トリミングに行ってるから大丈夫?トリマーさんは、耳の奥まではきれいにできません!

ここまで文字ばかりで面白みのない文章を読んでいただいた方に、じゃあ、どうすればいいか?お教えしましょう。

1、家で外耳炎を治療すると、かえって酷くなってなる。(湿らせた脱脂綿で5回程拭くだけであればまあ許せます)。

2、その結果、炎症が慢性化し、なかなか治らなくなる。

3、トリミングは、耳の穴の手前の方はきれいにしてくれるけど、奥はきれいにしてくれない。

4、Google先生は、家での耳掃除の仕方を教えてくれるけど、慢性化したときに責任をとってくれない。

5、慢性化すると一生病院での管理や手術が必要となってしまい、動物病院が儲かる。

風が吹けば桶屋が儲かるってことわざがありますが、まさにその通り。

少しでも臭い、汚れてるって思ったら、軽度なうちであれば数回通院をするだけで完治させることができます。治療費はかかりますが、完治すればそれだけの出費です。

でも、様子をみたり(外耳炎は様子を見てなおる病気ではありません。)家で耳掃除をして慢性外耳炎となってしまうと、手術や一生病院での手入れが必要となり動物病院が儲かってしまいます。

最後にもう一度聞きます。

自宅で犬の耳掃除をしている方いらっしゃいますか?

 

書いた人

佐瀬 興洋
佐瀬 興洋
【経歴】


2004年 麻布大学獣医学科卒業

2006年 Watpo Thai Traditional Medical School(General Massage) 修了

2008年 ユーミーどうぶつ病院開院

2013年 HJS 整形外科研修

2014年 DePuy Synthes Vet Spine Seminar Basic Course 修了

2014年 DePuy Synthes Vet Spine Seminar Advance Course(神経外科) 修了

2014年 HJS Night Vets Club “Liver Night” 参加

2015年 HJS World Class Program “TPLO”参加


【所属学会・資格】

獣医麻酔外科学会・日本獣医循環器学会・獣医再生医療研究会・ISFM(国際猫医療学会)・JVOC(日本獣医眼科カンファランス)獣医眼科手術研究会



当たり前のことですが、なるべくしっかりとした診断を付けることを目標にしています。

その上で、出来る限りの治療を行えるように努力しています。
外科分野では骨折や脱臼などの整形外科、泌尿器や消化器、肝臓、胆嚢の軟部外科、皮膚形成外科、椎間板ヘルニア、会陰ヘルニアなどの手術を得意としております。
近年小型犬種にも増えている前十字靭帯断裂などの膝疾患の治療に力を入れており、TPLOのような専門的な手術も実施しております。
内科分野においても幅広く勉強しております。
内視鏡や超音波診断装置を使用しての消化器系の検査も行なっておりますので。 どうぞご相談ください。

飼い主様が安心してご来院できるよう最新の知識・技術の研鑽を怠らないように心がけています。