当院でも体内に糸を残さない手術が可能になりました。

当院でも体内に糸を残さない手術が可能になりました。

一般的な手術では、血管を糸で縛り、その糸を体内に残す方法が取られています。
しかし、ここ1~2年の学会や論文でこの体内に残した糸が引き起こす「縫合糸反応性肉芽腫」という病気が報告されています。

避妊手術に使用した糸により肉芽腫がおこり、それが尿管を塞いで腎臓を片方摘出しなければならなかったワンちゃんもいらっしゃいました。

当院では、血管を縛る糸に「PDS2」という今現在医療用として発売されている糸の中では、肉芽腫を発生させる確率が極めて少ないものをしており、糸による肉芽腫ができてしまった動物は幸いにもおりません。

しかし、この度導入いたしました電気凝固装置「リガシュア」を用いて、さらに肉芽腫のおこる可能性を低くなり、手術時間も従来の半分ほどに短縮することが可能になりました。

短時間で手術を終わらせることにより、ワンちゃん、ネコちゃんの負担も軽減できるようになります

今後も、患者様により安全な手術が可能となるよう、最新の装置と技術をどんどん導入して行きたいと思っております。

獣医師 佐瀬

縫合糸反応性肉芽腫とは・・・近年、特定の犬種(ダックスフンドやチワワ等)を中心に手術時の糸を原因とする体内腫瘤(しこり)の発生が報告されています。特に、最近では使われなくなってきた絹糸による発生が問題視されています。

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書いた人

佐瀬 興洋
佐瀬 興洋
【経歴】

2004年 麻布大学獣医学科卒業
2006年 Watpo Thai Traditional Medical School(General Massage) 修了
2008年 ユーミーどうぶつ病院開院
2013年 HJS 整形外科研修
2014年 DePuy Synthes Vet Spine Seminar Basic Course 修了
2014年 DePuy Synthes Vet Spine Seminar Advance Course(神経外科) 修了
2014年 HJS Night Vets Club “Liver Night” 参加
2015年 HJS World Class Program “TPLO”参加
【所属学会・資格】公益社団法人千葉県獣医師会所属公益社団法人佐倉青年会議所2018年度監事
獣医麻酔外科学会・日本獣医循環器学会・獣医再生医療研究会・ISFM(国際猫医療学会)・JVOC(日本獣医眼科カンファランス)獣医眼科手術研究会


当たり前のことですが、なるべくしっかりとした診断を付けることを目標にしています。
その上で、出来る限りの治療を行えるように努力しています。
外科分野では骨折や脱臼などの整形外科、泌尿器や消化器、肝臓、胆嚢の軟部外科、皮膚形成外科、椎間板ヘルニア、会陰ヘルニアなどの手術を得意としております。 近年小型犬種にも増えている前十字靭帯断裂などの膝疾患の治療に力を入れており、TPLOのような専門的な手術も実施しております。内科分野においても幅広く勉強しております。 内視鏡や超音波診断装置を使用しての消化器系の検査も行なっておりますので。 どうぞご相談ください。
飼い主様が安心してご来院できるよう最新の知識・技術の研鑽を怠らないように心がけています。

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