整形外科やってます。

小型犬の橈尺骨骨折、前十字靭帯断裂、膝蓋骨脱臼整復術など、整形外科に関する専門的なトレーニングを受けています。

大学病院や二次診療に掛かる前にまずはご相談ください。

コーネル大学の 米国整形外科専門獣医師Kei HAYASHI先生と

米国整形外科専門獣医師、Brian Beal先生と

当院に来られている飼い主さんで、当院が休診日に前足の骨を折ってしまったわんちゃんがいらっしゃいました。

急遽近くの病院でギプスの治療を行い、よくならず、東京の整形外科専門病院に行かれました、

前足の単純骨折くらいなら、専門病院に行かなくても手術できるのになあ・・・って思ったのですが、そのことについていろいろ考えてしまいました。

昔々、それこそ20年以上前は、動物病院で骨折の手術はどこでもやってたような気がします。私の住んでいるところでもノーリードで散歩させているわんちゃんいましたし、猫は外飼いも多かったように記憶してます。

なので、交通事故による骨折は日常だったように思います。動物病院もしょっちゅう骨折の治療をしますから、専門医でなくても治療ができるようになってました。

ところが最近は、猫は家の中で飼うようになり、犬は足の細い小型犬ばかりになりました。交通事故による骨折は少なくなり、足が細い、超小型犬の「ちょっと落としただけで折れた」ような骨折が多くなりました。実は小型犬の「ちょっと落としただけで折れた」骨折はとてもやっかいで、高度な技術や高額な特殊な手術セットが必要となることが多いです。ギプスで治る子もいますが、ほとんどが手術の適応になります。

しょっちゅう手術をしてた頃に比べ、骨折の数は減っているわけで、もとが取れない骨折の手術器具をそろえている病院も少なくなりました。

お金をかけて骨折のトレーニングを受ける獣医師も少なくなりまして、どうしても「専門病院・二次診療施設へ」となります。

これも時代の流れなのかな。費用対効果の高い予防や検査や簡単な治療は積極的に、費用対効果の低いものはよそにお願いする・・・うーん。。

で、紹介された専門医はそれをこなす。簡単な骨折でもそれなりの費用になります。なぜなら専門医に頼んでるわけだから・・・

私は、在学中、「交通事故にあった動物くらい助けられるくらいの技術は取得したい」と思ってました。

元は取れないであろう手術機器もそろえ、元はとれないであろう、実習・トレーニングを今でも受け続けてます。

よく走る自分のわんこ(ファルコン)の骨折くらい手術できないと、なんとなく獣医になった意味ないなあなんて思いながら。

でも、そんなわたしでも、自分では無理だ!って動物は信頼する先生に紹介することもあります!。

でも「無理だから大学病院にいって!」って丸投げはしません。必ず、信頼できる先生と緊密にやりとりしながら治療しています。

長文お読みいただきありがとうございました。

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書いた人

佐瀬 興洋
佐瀬 興洋
【経歴】

2004年 麻布大学獣医学科卒業
2006年 Watpo Thai Traditional Medical School(General Massage) 修了
2008年 ユーミーどうぶつ病院開院
2013年 HJS 整形外科研修
2014年 DePuy Synthes Vet Spine Seminar Basic Course 修了
2014年 DePuy Synthes Vet Spine Seminar Advance Course(神経外科) 修了
2014年 HJS Night Vets Club “Liver Night” 参加
2015年 HJS World Class Program “TPLO”参加
【所属学会・資格】公益社団法人千葉県獣医師会所属公益社団法人佐倉青年会議所2018年度監事
獣医麻酔外科学会・日本獣医循環器学会・獣医再生医療研究会・ISFM(国際猫医療学会)・JVOC(日本獣医眼科カンファランス)獣医眼科手術研究会


当たり前のことですが、なるべくしっかりとした診断を付けることを目標にしています。
その上で、出来る限りの治療を行えるように努力しています。
外科分野では骨折や脱臼などの整形外科、泌尿器や消化器、肝臓、胆嚢の軟部外科、皮膚形成外科、椎間板ヘルニア、会陰ヘルニアなどの手術を得意としております。 近年小型犬種にも増えている前十字靭帯断裂などの膝疾患の治療に力を入れており、TPLOのような専門的な手術も実施しております。内科分野においても幅広く勉強しております。 内視鏡や超音波診断装置を使用しての消化器系の検査も行なっておりますので。 どうぞご相談ください。
飼い主様が安心してご来院できるよう最新の知識・技術の研鑽を怠らないように心がけています。